国際化社会に向けて、または会社で必要になったから、などなど、いろいろな理由で中国語を学びたい人が増えています。
旅行でも大人気の台湾で、各大学付属中国語コースに参加する語学留学が人気なのですが、今や語学に留まらず、正規で卒業目的の進学留学を考える人も少なくありません。
海外大学への進学留学にも関わらず、費用が非常に安く、生活費も日本とほぼ同じ。それでいて中国語だけでなく英語も身につけることができ、大学卒業資格、学士号まで取得できます。
台湾の大学へ、入学に向けて準備すべきものは何なのか、安いとはいえ気になる費用がいくらくらいなのか、台湾を選んだ場合のメリット、どんな進路があるのかなど、紹介していきます。
リーズナブルな費用で台湾進学留学、英語、中国語の2つの語学を習得し、国際化社会で活躍できる人を目指すあなたに、是非ご一読いただきたいと思います。
台湾の大学進学留学なら費用が安い、中国語も英語を身につく
台湾の大学へ留学する目的は2つ。語学コースへの参加、または進学のための留学です。
語学コースは台湾国内の各大学で、学期単位での参加が可能、日本からも多くの学生さんが中国語を学ぶために留学しています。
中国語を学びはじめたばかりの学生も、これまで中国語を学ぶチャンスがあった人も、クラス分けのテストを受けてそれぞれの語学力に沿ったレベルで勉強できるようになっています。
もし、台湾の大学への進学をお考えの場合には、こうした語学コースへのご参加、または高校卒業までに中国語の基礎を身に着けておく必要があります。
事前に語学力を身に着けておけば、現地中国語コース参加が期間が減る、すなわち留学費用を大幅に抑えられるのは英語圏の進学と同じです。
名門国立台湾大学の出願条件について、英語力も必要な場合も
台湾の大学への進学留学なら、当然、中国語力が必要です。どのくらいの語学力が必要なのか、大学の出願条件で確認してみましょう。
台湾の大学の中でも屈指の名門校、国立台湾大学(NTU)で文系、人類学(Anthropology)を勉強する場合。
講義は中国語で実施、ただし出願には中国語、英語ともに語学力の証明が必要とあり、中国語はCEFRでBレベル以上(母国語が中国語の場合不要)、英語もCEFR B2以上としています(母国語が英語の場合不要)。
中国語CEFRはTOCFL進階級、HSK6級が該当、英語のCEFR B2はTOEFLiBT71、TOEIC750以上がそれぞれ該当するものとしており、日本人の場合には基本的に両方が必要となりますね。
追記でその他に必要なものを加筆しておくと、パスポートに最終学歴卒業証明および成績証明書、残高証明書、写真と大学指定の出願用紙数枚、さらに推薦状(複数枚)や進学するにあたりなぜ大学を選んだのかを綴ったエッセイも必要となります。
それから出願費用の支払いを証明する必要があるので、送金証明書も捨てずにきちんと保管しておくこと。
その後、書類審査通過者のみ電子メールにて通知を受けて指定日に面接(3月頃)となります。筆記試験はありません。
ちなみに最終学歴成績証明書ですが、成績がトップ20位内にあるレベルのものであること、を条件にしています。中国語をしっかり勉強しながら、日本の高校での勉強をまんべんなく、音楽や保健体育含む、良い成績を修める必要があるわけですね。
大学側が求める中国語力がない場合、大学の語学コースでしっかり勉強することになります。また、求められる英語力も日本の高校生にとっては高い壁になります、並行してしっかり勉強しておきましょう。
台湾の大学は9月から新学期、大学への出願は11月から翌年3月までです。毎年10月には、翌年の出願条件が提示されるので、高校2年生の10月には練習がてら、出願期間と必要な書類がどんなものか、一度チェックをしておきましょう。
台湾の大学への進学を検討される時期にもよりますが、もし高校1年生までに台湾進学をお考えになるようであれば、事前に一度は台湾を訪問しておくと良いです。台北は2つある国際空港から中心部へのアクセスがいずれも非常によく、鉄道、バスが整備されているで実際に1週間くらい滞在をしてみて、生活が合うかどうかを確認できればより良いですね。
学校の学費や現地台湾での留学生活・滞在費用の情報を調べる
さて、その台湾の大学ですが、留学費用がどれくらい必要なのか、見てみましょう。国立台湾大学(NTU)、それから日本人の語学留学先としても人気の高い、国立台湾師範大学(NTNU)の学部コースの学費(専攻はBusines Adminisration)は以下となります。
大学名 | 国立台湾大学 | 国立台湾師範大学 |
---|---|---|
台湾ドル | NT$63714(1学期)x2学期=NT$127,428 | NT$54,760(1学期)x2学期=NT$109,520 |
日本円 | 約51万円 | 約44万円 |
学校費用以外に、当然、生活をしていく費用も必要となります。両大学のある台北での生活費に関しては、台湾大学が概算費用を算出しています。
台湾・台北で1年間、大学進学留学をする場合の概算費用内訳
- 滞在費用:学内寮 NT$37,000(1学期)x2学期=NT$74,000
- 生活費用:NT$50,000(1学期)x2学期=NT$100,000
- 合計:NT$174,000
- 日本円:約70万円
台湾の大学の学費、それから台湾・台北での1年間の概算生活費の合計として、学費と合算すると約120万円が必要という計算になりました。この金額、日本の私立大学の入学金と授業料を合算した額と限りなく近い金額です。
台湾留学の生活費用については別途、詳しくご案内しています。以下をご参照ください。
もちろん、語学力が不足することで中国語コースをとる期間、また別途費用は必要でしょう。英語のように学校で勉強してきた言語ではないため、大学コース参加に必要な語学力を身につけるまで、1年以上かかることも多い台湾大学留学のための語学コース。
それでも、頑張って身につけた語学力は、大学での講義だけでなく、社会に出たときにとても有利な、あなたの武器になりえます。
台湾を含む、海外の大学は日本の大学のように甘い物ではなく、レポートをしっかりと提出し、講義にも参加、集中して勉強、さらに学期末のテストで結果を出して初めて単位がもらえるもの。
そんな厳しい環境で勉強を続け、かつ中国語、さらには英語もできる人材であれば卒業後の就職の際にいくつもの企業から求められます。
英語圏、アメリカやカナダ、イギリスなどで大学卒業をしようとすれば、1,200万円~くらいは最低でも必要です。また話せる言語が英語、に限定されてしまいますが、台湾留学の場合には中国語がアカデミックレベル、英語も使え、かつ留学費用も安く抑えられるのですから、むしろ選ばない理由が見つかりません。
日本人が留学生として学部・学科、正規進学するメリット
留学生活を送る台湾、もまた日本人にとっては馴染みやすく、食事も口に合います。時差もほとんどありません。休みの日には、2泊3日などの短期間で日本へ帰国旅行をしても良いですね。こうして台湾への進学留学について書いていると、本当に便利な留学先だな、と元留学エージェントとしてつくづく感じます。
英語が身につく、としていますが、中国語が伝わらないときは日本語ではなく英語でコミュニケーションをとることになります。大学生であれば、お互い、英語での会話ができる語学力を持っていますから(入学条件に英語力も含まれていましたね)、自然と英語で会話する力も身についてくるわけです。
英語も真剣に学びたい、という人には大学でのコースがすべて英語で行われるEnglish Onlyコースもあるので、台湾で学内の生活は中国語、講義やディベート、プレゼンテーションは英語、という大学生活を送ることも可能となっています。
充実した台湾での大学留学、それもいつかは卒業という終わりを迎えるわけですが、就職はどのようになっているのか、気になるところですね。次は台湾大学留学後の就職について調べてみます。
台湾大学留学で卒業後の進路、どんな会社・職種で有利なのか
台湾で大学卒業資格、バチェラーを取得する場合にはどのような就職先が考えられるでしょうか。
ホテルや旅館、旅行業はまさにぴったり、語学力を活かせます
テレビやインターネットのニュースで、訪日中国人が増え続けている、といった情報を聞いたり見たりしたこと、ありませんか?日本のホテルや旅館、旅行に関する業界がまず、英語も中国語もできる人材は喉から手がでるほど欲しい人材。
私も留学エージェントの経験と、旅行業、両方の経験があるのですが、こと旅行業に関しては英語だけが出来る、という人材はどんどん増え、当たり前まではいかないにしても、それなりにいるんですね。でも、英語に加えて中国語を始めとするその他の言語ができるということは多様性を考えても本当に求められる人材になります。
百貨店や家電販売店、インバウンドで増える外国人客対応
爆買い、という言葉が流行りましたが中国語圏の観光客が日本でショッピングを楽しんでいることはよく知られています。そうしたお客様の対応をしっかりできるスタッフがいることは、国際化の進む日本において心強い限り。就職先の候補の1つに百貨店や家電販売の会社も入れることができますね。
台湾から中国本土に進出している日本企業にも応募してみよう
これはもはや業界の限定、ではありませんが、日本からは多くの企業が中国に進出しています。その架け橋となる人材は常に求められており、メーカーや金融、ITなど幅広い業界において就職のチャンスがあるわけです。
あまりに日本に近いため、留学先、ではなく観光旅行先とだけとらえられがちな台湾。ですが、語学留学だけでなく、大学への正規進学留学が可能であり、語学力を身に着け、学士号を安い費用で取得、英語だけではない、中国語も話せる人材に育つことができる台湾留学。
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