カナダ基本情報
正式国名や首都・人口について
正式国名 | カナダ/Canada |
---|---|
首都 | オタワ |
面積 | 997万610平方キロメートル |
人口 | 3724万人(2018年時点) |
公用語 | 英語、フランス語 |
主要都市 | バンクーバー、ビクトリア、カルガリー、 トロント、オタワ、モントリオールなど |
カナダの歴史と文化〜英国女王が国王として君臨する国
カナダで思い浮かぶものといえば「広大な国土」や「雄大な自然」ですが、カナダの歴史も興味深いものです。
カナダのお金を見るとコインにはカナダ特有の動物、また紙幣には英国エリザベス女王の姿があるのをご存知ですか?16世紀、フランスや英国の探検家が次々とカナダへやってきて定住植民地を築き、やがて英国とフランスとの激しい抗争が起きた結果、1759年にパリ条約が結ばれ、カナダの全植民地が英国支配下に入りました。
1867年にようやくカナダは自治権を持つ植民地になり、第一次世界大戦の参戦後、独立国として認められました。これが現在カナダの公用語が英語とフランス語である起原です。またカナダはイギリス連邦加盟国であり、英国女王はカナダの女王でもあります。女王は「君臨すれど統治せず」でその権限をカナダ総督に委任していて、国の象徴という点で日本の天皇制と似た面もあります。
こうした歴史を背景にカナダの芸術文化もさまざまな側面を持っています。カナダの文化といえば「赤毛のアン」に加え、セリーヌ・ディオン、アラニス・モリセットなどのアーティストや、マイケル・J・フォックス、ジム・キャリーなどの映画俳優も有名です。また、日本でも有名になった演劇とアクロバットと音楽を融合させた「サルティンバンコ」などシルク・ド・ソレイユもカナダ生まれのエンターテイメントです。
また電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベルもカナダ人。今やカナダ国内広範囲にわたる光ファイバーなどのインフラも整備されており、まさに21世紀にふさわしいネットワークで国中を統合しています。
カナダの政治について
1993年のカナダ総選挙で自由党が9年ぶりに政権をにぎり、2019年時点では第29代首相を党首・ジャスティン・トルドーが務めています。
カナダの議会は二院制で、上院議員は選挙で選ばれるのでなく任命制。下院は主な立法機関で選挙区から1区1人ずつ選出されます。また少なくとも5年ごとに総選挙を行なうように憲法で規定されています。
カナダでは選挙権のある国民が1回の投票で、選挙区を代表する1人を選出します。一般に下院において最大議席数をもつ政党の党首が総督から首相に就任するよう求められ、首相が政権党の議員の中から閣僚を選ぶことなります。
気候~日本との比較
カナダの国土は広大ですが、広いがゆえに気候も場所により異なります。バンクーバーのある太平洋岸は比較的温暖で降雨量が多く、ロッキーを中心とする山岳部は冬は積雪量が多くなります。夏の気温は20度以上ですが、天候は変わりやすく真夏でも小雪がちらつくことも。
カナダ中部の平原地帯は通年で日照時間が長く乾燥した気候で、寒暖の差が激しく、五大湖周辺の夏は他の地域に比べて高温多湿、冬は雪が多い地域です。一方、カナダ東部の大西洋岸は南北の気流・海流がぶつかる地域で天候の変化が激しく、夏は涼しく、春・秋は霧が発生しやすいのが特徴。
カナダの首都オタワは日本の北海道と同じくらいの緯度ですが、針葉樹林帯が広がる北部一帯は夏が短く、冬はマイナス30度以下になる氷の世界です。行く季節や場所によりますが、カナダは夏でも朝夕は冷え込むので、長袖のシャツやセーター、ジャケットなどはおるものの持参がおすすめです。
観光や旅行でカナダ北部・北極圏方面に行く場合の服装など
観光でチャーチルや北極圏方面に行く場合は、真夏でもフリースやダウンジャケット、パーカーなどの服装の用意が必要です。またマイナス40度にもなるカナダの冬のシーズンにイエローナイフなどでオーロラツアーに参加する場合は、現地で完全防寒ウエア、ブーツを借りることがおすすめです。
紫外線の強い夏と冬はサングラスや帽子、日焼けどめの用意も。「寒い」というイメージの強いカナダですが、日本では味わえないような四季折々の自然を楽しめる点も観光や旅行でも人気の理由の1つです。
カナダ現地の治安
カナダ現地の治安を確認する前の前提として、カナダは民間人も自衛のために銃の使用が許可されている国です。このためカナダでは銃による犯罪も多いのですが、観光滞在中や留学中も「自分は外国にいる」という最低限の危機意識を持てば必要以上に怖がる必要はないでしょう。カナダの各都市部には危険地域で知られる特定エリアがあるものの、それ以外の現地で治安の悪さを感じることは多くありません。
もちろん、危険地域や治安の情報は十分収集する必要はあるので観光ガイドブックを利用したり、留学中であれば現地の友人や講師などに確認し、注意するようにしましょう。基本的には人通りの少ないところや夜間の外出などに気をつければ、犯罪から身を守ることができます。
カナダ国内の物価
カナダの大都市では比較的物価が高く、日本の物価と同じくらいのレベルです。カナダでも地方に行くほど日常必需品の物価は安くなり、季節ごとのセールなどを活用すればかなりの節約も可能です。また年中安い値段で洋服等を購入できるアウトレットもおすすめです。
ちなみに、カナダ国内の州によって税金(消費税など)の税率が違う点には注意が必要です。カナダ全体としては、一部の大都市(バンクーバーやトロント)を除き、日本よりやや安い物価と考えて良いでしょう。
カナダ国内の交通~都市間の移動には飛行機を活用
アメリカ同様、国土の広いカナダでは飛行機が重要な交通手段の1つ。多くの航空会社がカナダ国内の各都市間の移動をカバーしています。
またカナダを横断する全長5,000kmのトランス・カナダ・ハイウェイに加え、延べ約8万キロの道路網を利用した長距離路線バスでカナダのほぼ全市町村が結ばれています。長距離バス会社の最大手グレイハウンド・カナダはトロント以西全域の路線バスを運行、北はノースウエスト準州やユーコン準州までをカバーしています。カナダ東部でも複数のバス会社が各地域の路線バスを運行しており、カナダ観光・留学滞在中、時間があり移動の費用を節約するならバスの活用がおすすめ。
鉄道はカナダの国鉄VIAがバンクーバー~トロント間を4日間かけて走るカナディアン号はじめ、カナダ全土でいくつかのセクターごとに路線を運行しており、カナダの雄大な景色を車窓から楽しむこともできます。
使用言語は英語とフランス語
カナダの公用語は英語とフランス語ですが、実際はケベック州を除く多くの地域で使用言語は主に英語です。カナダのケベック州では、モントリオールやケベック・シティなど比較的大きな都市やリゾートなど観光地では英語が通じるものの、田舎では通じないことも。公共の標識や公立美術館の案内なども英仏両方で書かれており、北の準州ではイヌイットの言語も併記されています。
日本との時差~都市により時間が異なる
カナダ国内は6つの時間帯に分かれており、同じカナダでも時刻表などはすべてその土地の時刻で表示されるため、カナダ国内の移動時にも時差に注意が必要です。
カナダはサマータイム(夏時間)も採用(サスカチュワン州を除く)しており、毎年4月最初の日曜に時計の針を1時間進め、10月最後の日曜に針を元に戻します。夏時間では、日本との時差が1時間少なくなる計算です。
- 太平洋岸標準時(PacificTime)バンクーバー、ビクトリアなど:日本との時差はマイナス17時間
- 山岳部標準時(Mountain Time)バンフ、ジャスパーなど:日本との時差はマイナス16時間
- 中央標準時(Central Time)ウィニペグなど:日本との時差はマイナス15時間
- 東部標準時(Eastern Time)トロント、ケベックシティなど:日本との時差はマイナス14時間
- 大西洋岸標準時(AtlanticTime)プリンスエドワード島、ハリファックスなど:日本との時差はマイナス13時間
- ニューファンドランド標準時(Newfoundland Time)セント・ジョンズ:日本との時差はマイナス12時間30分
カナダの祝祭日
1月1日 | 元旦 New Year’s Day |
---|---|
復活祭の直前の金曜日 | 聖金曜日 Good Friday |
3月後半〜4月のいずれかの日曜日 | 復活祭 Easter |
5月25日前の月曜日 | ビクトリア女王誕生祭 Vicotoria Day |
7月1日 | 建国記念日 Canada Day |
9月の第1月曜日 | レイバーデー Labor Day |
10月の第2月曜日 | 感謝祭 Thanks Giving Day |
12月25日 | クリスマス Christmas Day |
12月26日 | ボクシングデイ Boxing Day |
※2019年時点の情報。これらは公的な祝日であり、独自の祝日を設定している州もあります。