トロント大学は、1827年にカナダ・オンタリオ州、トロントに設立された州立大学。
学部生、院生を合わせるとカナダで最も多い、8万名以上の学生が日々、勉強に追われています。
学生数は多いものの、その入学は非常に厳しく、カナダ人学生だけでなく、世界中から優秀な留学生が集まっていて、入学許可を取得するのは非常に難しい学校です。
日本の高校生が卒業時の成績や英語力で入学許可を得るのは、国内有名私立・国立大学に受かる数倍も難しいことと言えるでしょう。
それでも、トロントへ留学し、進学を目指す日本人はいます。なぜなら、可能性はゼロではないから。
トロントへの進学留学を目指すあなたに、是非読んでおいていただきたいページです。
トロントへの大学留学ということは…
カナダで3本の指に入る名門大学、トロント大学への入学、それから卒業をすることは、世界の大学進学留学の中でも屈指の難しさとなります。世界大学ランキングで上位に名が並ぶ学校ですから、当然です。
基本的に、出願に際して最終学歴でのGPA、成績平均点(ここで言う成績、とは日本の大学受験のように英・国・数・理・社だけ、ではなくその他の教科も含む全教科の成績です)がほぼ満点でなければ、出願しても厳しい結果となります。
トロント大学は規模が大きく、多くの留学生も学んでいますが、みないずれも非常に優秀な学生ばかり、当然、出願時の成績は満点に近い人ばかりなのですが、レベルが高くても同じレベルでは差異が見い出せませんよね。
だからこそ、例えば高校在学中に一生懸命ボランティアに励み、生徒会で役員をしたり、部活動で大変な活躍を見せたり…と自分をアピールできる何か、も合わせてもっていなければなりません。
トロント大学を含む、海外の大学は日本の大学のように、筆記試験のみで学生を判断せず、出願してきた学生の人間性から合否を判断します。
さらに日本人には言葉の違い、英語の壁もありますね。カナダは教育水準が高い国なので、コミュニテイカレッジ(コミカレ)に入学するにも非常に高い英語力を求められます。日本の英検、それからTOEICといった読み書きプラス聞き取りだけ、ではお話になりません。
TOEFLiBT、またはIELTSといったアカデミックな英語力、難解な語彙、複雑な英文を読み、書き、そして聞き話す力が求められます。
トロント大学では、TOEFLiBTスコア100以上(うち、ライティングは22以上)を講義を受けるための語学力としています。ですが、留学経験がない場合、そんな高いスコアを取得することはほぼ不可能、と言わざるを得ません。
わかりやすいところで言えば、TOEICフルスコアよりもさらに難しく、英検1級を取得していても、必ず届くスコアではありません。
ここまで書いてきた内容が、トロント大学へ出願するための前提条件であり、クリアしていても合格できる確約、保証はありません。それほど難しい海外進学であることを、まず知っておいていただければと思います。
トロント大学への入学許可を求めて
前提条件をご覧いただきましたが、学力、自己アピール、それから英語力のすべてを一度にクリアするためにどんなことが必要だと思いますか?
日本の高校入学前からトロント、カナダ進学留学を目指してぶれない強い信念を持ち、ひたすらに勉強。いわゆる高校のテスト期間だけでなく、毎日勉強を続けなければ、高い成績を維持することは難しいでしょう。
それから英語力を身につけるためには、試験勉強の1科目としての英語力の他に、聞いて理解し、自分で表現できる英語力も身につけておく必要があります。ただ、そんな生活を日本の高校生活で実現することは難しいと言わざるを得ません。
そういう点から考えると、トロント大学進学を考えるのであれば、トロントへの高校留学から考えても良いかも知れませんね。
カナダへの高校留学の中でも、トロント教育委員会は進学に向いた学校があることでも知られています。中学生時点で、海外進学を踏まえ、高校から海外進学留学をお考えになる場合、オススメの教育委員会と言えます。
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トロント大学の話に戻りましょう。
中学生ぐらいで予め、自分の目標をしっかり持てる人、はあまり多くはないはず。高校に入り、進路の話が少しずつ出始めたころ、ホームステイプログラムで参加したカナダに魅了され、出来ることならカナダ、トロントへ進学留学をしたいと思うようになった、としましょう。
その場合、成績は当然普通、英語だって友達よりは得意だけど、英検2級にギリギリ合格できるかどうか…という語学力、くらいだと思います。
さて、ここで質問です。果たしてこの高校生はトロント大学に進むことができるでしょうか?
答えは、「不可能ではない」、といったところでしょうか。彼、または彼女にもまだ可能性が残っているんです。
コミュニティカレッジからの編入学
高校卒業時に成績が普通、語学力もちょっと英語が人より得意、くらいの学生が、トロント大学に入学できる可能性、それはカナダのコミュニティカレッジ進学です。いわゆるコミカレ、ですが、聞いたことはないでしょうか?
この数年、すっかり定番になってきたアメリカの大学へ進むためのコミカレ、大学3年次留学というものがあります。カナダでも同じようにコミカレから大学へ編入することが可能なんです。
海外進学を考えている人なら一度は??マークがつくであろう、アメリカとカナダのコミカレの違い。なにがどう違うのでしょう?
まず最初に、カレッジコースを開始するために求められる最初の英語力が大きく違います。アメリカのコミカレの多くがTOEFL60前後なのに対し、カナダのコミカレはTOEFL80以上、これはアメリカなら大学レベルの語学力となります。
次にコース内容。アメリカのコミカレは非常に自由度が高く、自分が目標とする卒業資格に向け、任意で履修する科目を選びます。一方、カナダのコミカレの場合、学期によって履修する科目が決まっています。仮にアメリカで文系、大学編入コースを選んだとしますね。
カレッジに参加している間に、友達とホテルに宿泊、あなたがホテル業に興味を持ったとします。アメリカ、カナダともにコミカレにはアドバイザーがいるので、その旨、話をしてみたところ…次学期、ホスピタリティコースをとってみてはどうか、との提案。
人と接する仕事とはどういうことかを学べるのですが、もし自分自身に本当に合っていれば文系大学編入コースから、ホスピタリティ、旅行やホテルの基礎知識を学ぶアソシエートへ変更することが簡単にできるのが、アメリカのコミカレ。
一方のカナダは、カレッジコースが開始してから、ディプロマ取得までの2年間、各学期に何を履修するか決められています。上記のような場合でも、コースを途中で変更することは難しく、場合によってはゼロからカレッジコースをやり直す必要が出てきます。
カナダのコミカレに進む場合、途中で気持ちが変わっても変更が安易にできない、絶対大学に進むんだ!という強い信念が必要、ということです。コミカレからスタートすることで、高校を卒業したときの成績ではなく、コミカレの成績で大学に出願できる。
これがコミカレから4年大学3年次編入の大きなメリットなのですが、実査に実現するということは本当に大変なんですよ。
アメリカ、カナダのコミカレから大学に編入した学生の多くが、平日はほとんど寝ないで予習復習、土日もレポート作成などに追われて本当に眠る時間はなかった、と言います。
もう一度、しつこいようですが、カナダでコミカレに進学し、4年制大学へ編入することを検討するなら、絶対に目標を変えない、強い気持ちを持ち続けるようにしましょう。
コミカレから大学への編入を目指し、色々な理由で途中、進学を諦め帰国する学生が少ないない、ということも知っておくべき事実。次はその理由のひとつ、コミカレ、大学の費用について説明していきます。
知っておくべきコミカレ、大学の費用
やる気、信念についてお話してきましたが、トロント大学を目指すにあたり、もうひとつ、あらかじめ知っておくべきもの、それが学校にかかる費用について。カナダに限りませんが、進学留学はお金がかかります。
海外の大学は、留学生に向けて、「あなたがこの大学で、アカデミックイヤー(約9ヶ月)の間、ルームシェアなどを利用し、学校へ公共交通機関を利用して通学、食費、教材費を含んだ概算でかかる費用はこれくらいですよ」と、ウェブサイトなどで提示しています。
トロント大学のアカデミックイヤーあたりに必要とされる概算費用は大学ウェブサイト上で、確認できます。一般の学部で、滞在方法を他の誰かと一緒に暮らし(=シェアアパートメントでの生活ということ)。さらに通学は公共交通機関を利用した場合にかかるであろう留学費用として、CA$63,788、と出ました。
日本円にすると、2018年10月16日の換算レートで約570万円、という計算になりますね。
トロント大学に日本の高校を卒業、大学出願、入学、それから4年間の留学で卒業できた場合にかかる、留学費用総額としては、約3,000万円、必要となってきます。この計算を見て、570万円x4年間=2,280万円のはずでは?と思いますよね?
570万円という金額はトロント大学での「アカデミックイヤーあたり」にかかる留学費用であり、これは8~9ヶ月間、秋学期~春学期までの学費や滞在費を含めた金額なんです。実際は、留学中、夏期もカナダに滞在しなければなりませんし、補講も受けるであろうことから、夏期分を加算して見積を算出しています。
トロント大学のサイト上では、上記実際にかかるであろう留学費用概算と、事前に準備する留学資金(貯金や保護者の方からいくら支払ってもらえるか、その他奨学金など)を入力できます。すると、留学費用が事足りるかどうか計算まで出来るようになっています。
トロント大学学費計算(リンクします)
(Start Planningからスタートします)
いずれにせよ、トロント大学で必要となる留学費用が高額なものであることをご理解いただけるのではないでしょうか。トロント大学だけではなく、4年制大学に進学すると留学費用がかさみます。その解決策にもなるのが、コミカレ留学でもあるんです。
コミカレで必要な、アカデミックイヤーあたりの概算費用を覗いてみましょう。
同じトロントにあるコミカレ、ジョージブラウンカレッジは大学編入プログラムはもちろん、各種職業向けプログラムも充実しています。ディプロマから、ポストグラデュエートプログラムまで種類も豊富で、大学生、さらには大学を卒業後の社会人の方が求めるコースも提供している学校です。
このコミカレでの概算費用を見てみると、アカデミックイヤーあたりCA$25,110と出ます。ただし、この費用は滞在をホームステイ、朝・夕食付のものとして計算しているので、ランチ費用は別途必要、1日CA$10として9ヶ月、約CA$3,000を加算した場合の日本円は約250万円。
2年間、ディプロマ取得のために留学するのであれば、約600万円の留学費用が必要だとお考えいただければと思います。もし、コミカレからトロント大学に進学できた場合。
トロント大学卒業までに必要となる留学費用は、コミカレ2年分+大学2年分、合計で約1,800万円という計算。トロント大学直接進学の半額、まではいかないにしても、かなり留学費用を削減できることが分かりますね。
経済的な観点から見ても、カナダ、トロントのコミカレからトロント大学へ進学する方が、お得ということです。日本の高校で勉強をしている途中でトロント進学留学を思いついたとしても遅すぎることは、決してありません。
非常に厳しい道ではありますが、トロント大学入学、それから卒業に向けて、揺らがない強い決意をもって、トロント留学へ向け、ご準備を進めていきましょう。
コミカレのコースを開始するための英語力
最後にトロントだけではない、カナダ進学留学をする上で日本人にとって最大の壁となる英語力について。トロントにあるコミカレ、ジョージブラウンカレッジでカレッジコースをスタートするには、TOEFLiBT80以上のスコアが必要です。
この壁を乗り越える方法は2つあり、語学学校などで英語力を身に着け、スコアを取得する方法。またはジョージブラウンカレッジの英語コースレベル8を修了する(その他オンタリオ州内のカレッジでも規定レベルで可)、としています。
アメリカのコミカレが6レベル前後で終わるのに対し、カナダのコミカレはレベルが10前後、特に上位レベルは修了することが非常に厳しく、心折れて日本へ帰国、またはアメリカのコミカレへの方向転換を考える人もいます。
もし日本の高校2年生や3年生のときに、カナダ、トロントへの大学進学を決めたなら、迷わず一心不乱に英語の勉強をしましょう。受験勉強、TOEICでは無理です、TOEFLやIELTS、単語力なら英検1級レベルのものを出来る限り、トロントに向けて出発する前に勉強しておくこと。
その努力が、トロント留学中の「英語の語学留学」期間を削減することになり、トータルの留学費用を抑えることにつながりますから。
コミカレや大学進学は出願が正しくできているか、必要書類は間違いないか、など不安がついてまわるもの。
もし書類不備があったら最悪、次学期入学のタイミングまで出発をずらさなければなりません。留学エージェントにしっかりと相談の上、安心して留学に飛び立てるようご準備いただければと思います。
あなたのトロントでの進学留学が実り多きものになることを、心よりお祈りいたしております。